BCP策定支援の流れとは?セミナーのメリットやフォローアップの重要性を解説
BCP(事業継続計画)の策定は、事業継続と従業員の安全を守るために必須です。しかし「何から手をつければいいのか」「セミナーは利用したほうがいいのか」「策定後はどうしたらいいのか」など、様々な疑問や不安を抱えている方も少なくないのではないでしょうか。
この記事では、BCP策定の全体的な流れ、BCPセミナー受講のメリット、そして策定後の継続的なフォローアップの重要性について、専門的な視点から詳しく解説します。この記事を読むことで、不測の事態にも動じない強固なBCPを策定し、実効性のある運用を実現するための実践的なヒントを得られるでしょう。
BCP策定の主要ステップを整理

BCP(事業継続計画)の策定は、企業の持続可能性を確保し、予期せぬ事態から事業を守るための重要なプロセスです。単に文書を作成するだけでなく、組織全体でリスクを特定し、対応能力を高めるための体系的な流れが重要です。実際に機能するBCPを策定するためには、以下の主要ステップを理解し、計画的に進めましょう。
STEP1:BCP策定の目的設定と体制構築
まずはBCPとは何か、なぜ必要なのかをプロジェクトに関わる全員が理解し、BCP策定の目的を設定しましょう。「BCPを策定すること」が目的になってしまうと、現実的に運用できるBCPにならない可能性があります。そのため、まずは目的を決めることが重要です。
そして、BCP策定の成功には、経営層のコミットメントと推進体制の確立が不可欠です。プロジェクトの目的と範囲を明確にし、BCP推進責任者や担当チームを選任しましょう。実際に管理・運用していくことを考え、具体的な体制構築を実施しましょう。
STEP2:重要業務とリスクの洗い出し
自社の業務を整理し、緊急事態でも対応すべき重要業務を洗い出します。また、同時に自社を取り巻く潜在的なリスクを特定し、それぞれのリスクが事業に与える影響を詳細に分析しましょう。地震、火災、システム障害、感染症、サプライチェーンの寸断など、多角的な視点からリスクを洗い出します。このとき、事業影響度分析(BIA)を通じて、事業活動が停止した場合に顧客や社会に与える影響、復旧に要する時間、財務的損失などを評価し、事業継続に必要な重要業務を特定し、その復旧優先順位を決定します。
STEP3:実現可能な対策を考案する
リスク分析とBIAの結果にもとづき、事業継続を実現するための具体的な戦略を策定します。これには、重要業務の目標復旧時間(RTO)と目標復旧時点(RPO)の設定、代替施設の確保、システムのバックアップと復旧方法、従業員の安否確認や参集方法、外部委託先との連携など、多岐にわたる内容が含まれます。最適な戦略を選ぶために、複数の選択肢を比較検討しましょう。
STEP4:BCP文書の作成
策定した戦略にもとづき、実際のBCP文書を作成します。この文書には、緊急連絡体制、初動対応手順、重要業務と事業継続戦略、時系列アクションリスト、各部門の役割と責任、必要な資源、代替策など、災害時に従業員が取るべき行動を具体的に明文化します。誰が読んでも理解できるよう平易な言葉で記述し、図やフローチャートを活用するなど、視覚的なわかりやすさも重要です。
STEP5:BCPの周知と訓練
策定したBCPを社内に導入し、全従業員に周知徹底します。説明会やe-ラーニング研修などを通じて、BCPの目的、重要性、そして各従業員の役割を理解してもらうことが大切です。
そして、BCPが本当に有事の際に機能するかを検証するために、定期的な訓練も欠かせません。訓練で得られた課題は、BCPの見直しに活用します。
また、BCP文書は、いつでもアクセスできる場所に保管し、従業員が容易に参照できる環境を整備しましょう。
STEP6:見直しと改善
BCPは一度策定したら終わりではありません。事業環境の変化、組織変更、新たなリスクの出現、法令改正、訓練結果などを踏まえ、定期的に見直し・改善していくPDCAサイクルを回します。これにより、BCPを常に最新かつ実効性のある状態に保つことが可能です。
BCPセミナーを受講するメリット

BCPの重要性は理解していても、なぜ必要なのか、基本的な内容を理解していない方も多いのではないでしょうか。経営陣は理解していても、従業員にまでその重要性が周知されていない可能性もあります。そういったときに利用したいのがBCPセミナーです。
ここでは、BCPセミナーの受講によって得られるメリットを解説します。
基本的な知識の習得
BCPの概念、なぜ今BCPが重要なのか、策定の主要なステップなど、基礎的な知識を効率的に習得できます。これにより、BCPに対する漠然とした不安が解消され、具体的な行動へとつながりやすくなります。
専門家の知見とノウハウを学べる
BCPセミナーは、長年の経験を持つ専門家が講師を務めることが多く、豊富な知見や実践的なノウハウを直接学ぶことができます。最新のBCPトレンド、成功事例、あるいは多くの企業が陥りがちな失敗事例など、書籍やネットの情報だけでは得にくい生きた情報を吸収できる機会です。
自社の課題特定と解決のヒントを得られる
他社の事例や専門家の解説を聞くことで、自社のBCP策定における課題を客観的に特定し、その解決に向けた具体的なヒントを得られます。例えば、自社では見落としていたリスクや、より効果的な対策方法に気づくことができるかもしれません。
BCP推進へのモチベーション向上
BCPの重要性を改めて認識することで、BCP推進へのモチベーションを高めることができます。漠然とした「やらないといけない」という意識から、「具体的に何をすべきか」という行動への意欲へとつながります。
BCP策定後の定期フォローが重要な理由
BCPは、一度策定したら終わりではありません。策定したBCPを「生きている計画」として維持し、有事の際に確実に機能させるためには、コンサルによる定期的なフォローアップが不可欠です。環境は常に変化しており、策定時の情報が時間とともに古くなる可能性があるため、継続的な見直しと改善がBCPの実効性を保証します。
BCPコンサルティング会社による定期的なフォローアップは、BCPの実効性を維持し、企業の事業継続性を盤石なものにするうえで、数多くのメリットをもたらします。
計画の実効性を維持できる
定期的な見直しと更新を通じて、BCPが常に企業の現状と最新のリスク環境に即したものとなります。これにより、計画の陳腐化を防ぎ、有事の際に確実に機能する実効性を維持できます。
従業員への訓練と教育
策定したBCPを従業員に浸透させ、有事の際の適切な行動を習得させるためには、定期的な訓練と教育が不可欠です。BCPコンサル会社に依頼することで、訓練計画の立案から実施支援、評価までを一貫してサポートしてもらえるため、従業員のBCP対応能力を向上させます。
法改正や新技術への対応
BCPに関連する法令の改正や、新たな災害対策技術の登場など、常に変化する情報をタイムリーにBCPに反映させることは、専門家でなければ難しい場合があります。BCPコンサルであれば、これらの最新情報にもとづいた適切なアドバイスと支援が可能です。
BCP策定支援のご依頼はBCリテラシーへ
この記事では、BCP策定の全体的な流れ、BCPセミナー受講のメリット、そして策定後の継続的なフォローアップの重要性について解説しました。
BCPを「生きている計画」として機能させ続けるためには、環境変化や組織変更に対応するための定期的なフォローアップが不可欠です。
BCP策定にお悩みでしたら、ぜひBCリテラシーへご相談ください。
BCリテラシーでは、BCAO認定事業継続主任管理士の資格保有者による、専門性の高いコンサルティングサービスを提供しています。大手リスクコンサルティング会社での豊富な実績と専門知識にもとづき、お客様の具体的な状況に合わせた、本当に機能するBCPの策定からセミナー開催、そして長期的なフォローアップまで、一貫したサポートが可能です。
多用な業種・規模の事業者に対してサービスを提供した実績があるため、業種問わずまずはお気軽にお問い合わせください。
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